「やりたいことが見つからない」 「とりあえず就職するなんて、なんだか後ろめたい」
進学や就職を控えて、そんなふうに悩んでいないだろうか。
世間では「夢を持て」「やりたいことを仕事にしろ」と言われる。でも、本当にやりたいことが明確に決まっている人なんて、どれだけいるだろうか。
そんな悩みに、まったく逆の角度から答えをくれる一冊がある。中嶌剛著『「とりあえず」でキャリアは決まる』だ。
著者の中嶌剛氏は帝京大学経済学部教授で、専門は労働経済学・キャリア形成論。「とりあえず志向」を長年研究してきた経済学者だ。学術的な裏付けがありながら、就活生や若手社会人にも読みやすい一冊になっている。
「とりあえず」は、自分の背中を押す自家発電モーター
高校進学、大学進学、初めての就職——人生には、キャリアを左右する決断のタイミングが何度もある。
そのとき「本当にやりたいこと」「人生で成し遂げたいこと」が決まっている人は、実はほとんどいない。だからこそ著者は言う。「とりあえず進学」「とりあえず正社員になる」、その感覚でいいんだと。
本書では「とりあえず」でキャリアを決めてきた5人の事例が紹介され、それぞれの人生の充実感がグラフで示されている。
- 同窓会で過去の「やりたいこと」が再燃し、転職して成功した人
- 転職6回・ニート2年を経験し、その経験を活かして大学キャリアセンターに内定した人
など、決して一直線ではないキャリアばかりだ。
この本が伝えているのは、「とりあえず」で発進して、その後の心の変化や目標の変化に合わせて動いていけばいいということだ。最初から完璧な答えを持っていなくていい。むしろ動き出した後にどう過ごすかの方が、ずっと重要なのだ。
私自身も「とりあえず営業職」だった
実はこの本の主張、私自身の体験そのものだった。
私が新卒で入社したのは国産自動車メーカーの新車販売営業。きっかけは、まさに「とりあえず」だった。
大学時代から色々と相談していたバーのマスターに、こう言われたのを今でも覚えている。
「セールススキルは、どんな仕事でも必要なスキルだよ。もし今やりたいことがないなら、若いうちに営業職を経験しておくのは、将来のために絶対なる」
当時、市役所も志望していた。でもこの一言で、営業職に飛び込むことを決めた。
今となっては、あのとき営業を選んで本当によかったと思っている。
「とりあえず営業」をおすすめする理由
もし今、同じように「やりたいことがわからない」と悩みながら就職活動をしている人がいるなら、私は迷わず営業職をすすめる。
大変なこともつらいこともある。でも、それはどの仕事も同じだ。むしろ営業には、他の仕事にはない魅力がある。
エンドユーザーから直接「ありがとう」と感謝される。 これは営業ならではのやりがいだ。達成感もあるし、どの業界でも通用するセールススキルも身につく。「とりあえず」で始めるなら、これほど将来に繋がる仕事はないと思う。
実際、私はそこから不動産賃貸仲介営業へと転職した。最初の「とりあえず営業」がなければ、今の自分はない。本書の言う通り、動き出した後の過ごし方が、次のキャリアを作っていくのだと実感している。
「とりあえず」で動いたら、次は選択肢を広げよう
この本を読んで「とりあえずでいいんだ」と少し心が軽くなったなら、次の一歩を考えてみてほしい。
「とりあえず」で動き出すことは正しい。でも、動いた後に「やっぱり違うな」「次に進みたいな」と感じたとき、その選択肢を広げておくことも大切だ。
今は無料で、足を運ばなくてもキャリア相談ができる時代だ。第二新卒・既卒・フリーター・高卒・中退からの就職・転職を専門にサポートしている第二新卒エージェントneoなら、学歴・職歴不問で相談できる。「とりあえず」の次の一歩に迷ったとき、話を聞いてもらうだけでもいい。
まとめ
- 「とりあえず」でキャリアを決めるのは、決して悪いことではない
- 大事なのは動き出した後にどう過ごすか。心や目標の変化に合わせて進めばいい
- やりたいことがないなら「とりあえず営業職」は将来に繋がるおすすめの選択
- 動いた後に迷ったら、転職エージェントで選択肢を広げておくと安心

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